夏場の厳しい日差しと高温は、私たちだけでなく、
パソコンにとっても大きなダメージとなります。
特に、一日中家を空けていると、室内の温度がどんどん上昇してしまい、
この状況下でのパソコンの温度管理は非常に重要です。
また、エアコンを使用せずにパソコンを使う際にも、
内部の熱を適切に管理することが求められます。
こうしたことから、夏場の室内高温がパソコンに与える影響と、
それを防ぐための具体的な対策について、詳細にわたって解説していきます。
夏場における、室内でのパソコン保管について
夏場に室内にパソコンを放置しておくことが安全かどうか
という問題については、主に室内温度の上昇が大きな問題となります。
例えば、一日中家を空けて外出している間に、窓を全て閉め切っていると、
帰宅した際に室内が想像以上に高温になっていることに驚かされることでしょう。
このような高温の環境下では、
室内に置かれたパソコンが過度な熱にさらされ、
ダメージを受ける問題が高まります。
パソコンの耐熱性は、
それを製造したメーカーや内蔵されている部品によって異なりますが、
一般的に内部温度が50℃を超えると、故障の可能性が高くなります。
さらに、内部温度が60℃を超えると、部品が変形する可能性も出てきます。
50℃や60℃という温度がそう珍しいものではないと思われがちですが、
実際にはこれらの温度に達することがどれほど問題か、
という点が重要なポイントとなります。
特に、真夏の室内温度は非常に高くなりがちで、
直射日光が当たる場所ではさらに温度が上昇する傾向にあります。
近年では、外気温が35℃を超える日々が増加しており、
特に南向きの部屋や日当たりが良い部屋、または最上階に位置する部屋などでは、
室内温度が40℃を超えることも珍しくなくなってきています。
夏場におけるパソコンの温度管理について
夏の季節には、パソコンを使用する際に特別な注意が必要です。
特にエアコン等の冷房設備がなく、
猛暑の中でパソコンを操作しなければならない場合、
室内の温度は自然と高くなり、パソコンから放出される熱が加わることで、
さらに室温が上昇するという状況になります。
パソコンが安定して機能するためには、
内部温度がおおむね30℃から40℃の範囲内に保たれることが
望ましいとされています。
これは、人が心地よいと感じる室温、約20℃から25℃という範囲とも合致します。
しかし、真夏の日に冷房が効いていない部屋でパソコンを使用する場合、
その内部温度はどれほどになるでしょうか？
室温が30℃を超えている場合、
パソコン内部の温度も40℃を超えることが考えられます。
前述のように、50℃を超えるとパソコンにとっては
数値的にはまだ対応できる範囲に見えるかもしれません。
しかし、実際にはこの温度範囲を超えるべきではありません。
コンピューターの耐熱性は、
製造メーカーや使用している部品によって異なりますが、
使用環境や部品の品質低下によっても、耐えうる温度は変化します。
そのため、耐熱性はあくまでも一つの目安として、
実際にはそれよりも低温での使用が推奨されます。
パソコンが熱によって機能が落ちる前に、
適切な熱対策を実施することが重要です。
特に、冷房設備がない状況下での使用は、慎重に行われるべきです。
夏の暑い日、冷房が効いていない部屋でパソコンを使用している際に、
以下のような事例が見られた場合は、注意が必要です。
・ パソコンの起動速度が遅くなる
・ ファンの音が大きくなる
・ 本体が通常以上に熱くなる
・ 電源が入らない場合がある
これらの事例が見られた場合、
パソコンは熱によって重大な影響を受けている可能性があります。
夏場におけるパソコン保護対策
夏場におけるパソコンの保護対策は、
とりわけ熱の蓄積をさけることが最も重要です。
この点において、室内で行うパソコンの熱管理は、
外出する際も心掛けたい重要な工夫です。
・パソコンを直射日光が当たる場所に置かないようにし、設置場所を慎重に選ぶ
・室内においても、日陰となる涼しい場所にパソコンを設置する
・ノートパソコンの場合、より涼しい部屋に移して保管する
・使用しない時は、電源を完全にオフにする
このように、日光が直接当たる場所や高温になりがちな場所をさけることは、
パソコンを保護する上で非常に重要です。
ノートパソコンは持ち運びが容易なため、外出時には涼しい場所、
例えばテーブルの下などに置くことで熱から守れます。
熱は上方に蓄積しやすいため、パソコンを床に近い場所に置くことで、
机の上に置いた場合よりも熱影響を受けにくくなります。
ただし、ホコリが内部に入らないよう注意が必要です。
デスクトップパソコンの場合、移動が難しい場合がありますが、
直射日光をさけるため適切な位置に配置することは、長期的な保護につながります。
窓近くからの移動が難しい場合は、
カーテンを工夫して使うことで窓際の温度上昇を低減できます。
遮光や断熱機能のあるカーテン、または断熱カーテンライナーを活用しましょう。
ノートパソコンでもデスクトップでも、
外出する際は電源を切ること、また、ACアダプタを抜くことが重要です。
少しでも電力が供給され続けると、熱が発生し、
それがバッテリーの消耗や、猛暑の中での熱対策においても問題となります。
高温の部屋でのパソコン使用時には、以下の点に留意しましょう。
・直射日光は避ける
・定期的な清掃を心掛ける
・PC用の冷却グッズを活用する
・パソコン周囲に物を置かない
・使用しない時期も、定期的にパソコンを起動する
直射日光を避けることは重要で、パソコン内部にホコリが蓄積すると、
熱も溜まりやすくなり、故障の一因となることがあります。
特に夏場は、パソコンのメンテナンスを忘れないようにしましょう。
パソコンの周囲に物を置かないことも、熱対策の一環です。
冷却ファンが効率良く機能するように、
空気の流れをさまたげないようにしましょう。
また、パソコンを壁に密着させて置くのはさけ、
少なくとも10cmほどの間隔を空けて設置することが推奨されます。
長期間起動せずに放置すると、パソコン内部にホコリや湿気が溜まり、
故障の可能性が高まります。
たとえ使用しない時期があっても、時々はパソコンを起動させてください。
市販されている様々なパソコン冷却グッズを利用して、
熱を効率的に下げる方法もあります。
自分の環境に合った冷却グッズを選び、夏の暑さ対策を万全にしましょう。
まとめ
パソコンは、その耐熱温度を考慮すると、
簡単には故障しないように思われがちですが、
一般的に言われる耐熱温度は、基準値としてのみ参照し、
高温多湿の環境下での使用はさけるべきです。
気温だけでなく、湿度もパソコンにとっての大敵です。
パソコン内部で結露が発生すると、
ショートを引き起こし、故障に至ることもあり得ます。
温度管理だけでなく、湿度管理にも配慮し、
夏場のパソコン使用を上手に使いましょう。
